あいかでは毎日お昼の2時~3時まで1時間、午後のレクリエーションが行われます。
レクリエーションの内容はそれぞれ職員たちで考え、おやつ作りや風船バレー、卓球にトランプ、頭の体操やクイズなど種類も様々です。
そんな本日のレクリエーションは塗り絵。
皆様思い思いに色を選んで、丁寧に色を塗っています。
塗り絵は脳に刺激を与えるので、認知症予防に効果的だとよく聞きます。適した場所に適した色を塗る(人参の絵に赤色を塗る等)ことが脳に良いんだそうです。
それも大事なことかもしれませんが、あいか(というか高齢者施設全般)ではそこを重視しません。
利用者様が楽しめるかどうかが、重視されます。
自分が介護初心者だった頃、当時勤めていた施設で利用者様とカレンダーの塗り絵を一緒にやっていた時の話です。
その利用者様は認知症を患っていたこともあって、土曜日も日曜日も祝日も関係なく、全部同じ色で塗っていた為「○○さん、土曜日は青で、日曜日は赤で塗るといいんじゃないですか?」と声をかけました。
しかし、それが良くなかったようで、それまで楽しそうに色を塗っていた利用者様の顔を曇らせ、色を塗る手も止まってしまった、という失敗をしてしまったことがあります。
もちろん自分の声のかけ方が悪かったのもありますが、それまで楽しく塗り絵をしていた利用者様に、自分の価値観を押し付けてしまったことで、不快な思いをさせてしまったことは反省すべき点です。
それ以降塗り絵をする際には、色の選択に対して「こうすると良いのでは?」と提案したり、尋ねられた時に答える程度にし、なるべく口を出さない様にしています。
これは塗り絵に限ったことでなく、介護においても同様であると、日々感じております。
人生の大先輩方から、本当に色々なことを学ばせてもらっているな、というお話でした(何この良い話)。